今、できることは…

念願の…という言葉は相応しくないかもしれないけど、やっと来られた被災地…。
少しでもこれまでの経験が活かせるのなら…と思って来たけれど、そんな考えはちょっと傲慢だったのかもしれない。

まもなく2年5か月という時間が経過しようとしているとは思えないくらい、爪痕はまだまだ生々しいのに、被災地ではこれが日常になってしまったということに気づかされた。
それでも、去年も来た人に言わせれば、だいぶ復興が進んだらしい。
1年前は、瓦礫の山がもっともっとたくさんあったって…。
見渡す限りの平地に、こんなにたくさんのトラックと重機が動いているのを見たのは、多分初めて…。
道路には、過去の地震津波が到達した地点に標識が設置され、真新しい家が高台に並び、瓦屋根だけがピカピカの家が目につく。

沿岸を走る道から見える海は、今は穏やかで、あの日の津波なんてとても想像できないくらい…。
みんな笑顔で…大切な人を亡くして大変な思いをしたはずなのに…辛い話は聞いても、辛い顔を見せる人は一人もいなかった。

ここで仕事があるなら、今自分にできることがあるなら、来てもいいなぁ…と思った。
時間はかかったけど、来られてよかった。