1年半

ずっと前に前売り券を購入していたから、ものすごく混んでいるのを承知で上野の美術館へ出かけた。
セミナー受講中の比ではないくらいの混みようで、開館同時に到着したけどすでに入場制限…それでも20分並んで入れた。さらに、目玉のフェルメールの絵を見るために、その1点のみを展示している部屋の中を蛇行しながら並ぶこと20分…立ち止まらずに数秒で絵の前を通過…。
これで見たって言える?前売り買ってなかったら、行かなかった。

並びながら、1年半前のことを考えていた。
この列をなしている人達の中に、今日の被災地を思っている人はいったいどのくらいいるんだろう…?
こんな風に、小さな絵を間近で見るためだけに大人しく並んでいるなんて、やっぱり日本人は我慢強いのかな?というか、こんな状況が許されているってことが、どんなに平和で贅沢なことか…。
あれからたった1年半しか経っていないのに、ここにいる人の大半は、きっともう震災のことなんて忘れてる。
今、あの時と同じような地震が起きたらどうなるんだろう?
そんなことを考えているのは、自分だけかもしれない…。

人は忘れっぽいから、大事なことは、意識して覚えていないといけない。