罪悪感

4年前に感じていたことは、今もまだ何も変わっていない。むしろ今の方が強く感じる。こうして生きていることの罪悪感…。

立っていられない揺れの後、津波が舐めるように建物や田畑を飲み込む様子をTVの中継で見て以来、自分が無駄に生きていると感じ、本当は生きていなければならなかったたくさんの人たちが犠牲になったことを思うと、今こうしている自分に罪悪感を感じ続けている。
あの時、これで日本の社会は大きく変わるんじゃないかと思った。自分の将来も、何か変化があるかもしれないと思った。
でも4年経ってみて、この国も、自分も、何も変わっていない。

11日が近づくにつれ震災がらみの報道が増えて、昨日も今日も、知っている陸前高田気仙沼の映像を何度も見た。
あそこに行ったのは、ただの自己満足だったんじゃないか…。今の自分の状況だと、そんな気がしてくる。
結局、何もできていない。4年も経ったのに…。

ここに来てからの3年間も、今は無駄にしてしまった年月としか思えない。
将来、震災からの月日を振り返った時、これでよかったと思える日が来るのかどうか…。
そう思えるように、これからの選択をしていかなくてはならないことは、よくわかっている。でも、全く前向きになれない。

被災した人たち、大事な人を亡くした人たちに比べたら、こんなのは怠け者の寝言みたいなもの…。
でも毎朝目が覚めると、溜息しか出ない。また現実が始まったと思う。
だから、もう朝が来なければいいとさえ思う。

4年前は、やりたいこと、やるべきことがあると思った。
今は、この先どうやって生きて行けばいいのか、何をしていけばいいのか、わからなくなってしまった。

日々の過ぎていく速さは、4年前よりずっと加速しているのに、何もできないままの日が続いている。
4年前と同じことを考える。生きているべきだった誰かと代わってあげることができればいいのに…。